人で初めてNMNの安全性が確認される
これまで、抗老化物質として有力な候補であったニコチンアミド・モノヌクレチド(NMN)は人に投与した場合の安全性が十分確認されていませんでした。
2020年1月28日に大学ジャーナルに発表された内容によると、慶應義塾大学の伊藤裕教授らと米国ワシントン大学の研究グループが、ニコチンアミド・モノヌクレオチド(NMN)が、健康なヒトに安全に投与可能であることを明らかにした。
今回の研究では、健康な男性10人(40~60歳)を対象に、研究期間中同じ人に異なる量(最大500㎎)のNMNを経口で各1回投与。全ての用量でNMNの摂取後に、血圧・脈拍に変化はなく、肝臓や腎臓などの機能をみる血液・尿検査でも基準値を超える変化はなかった。視力などの目の機能、睡眠の状態にも影響がなかった。さらに、投与量が増えるほど、NMNから作られる代謝産物の血中量も増加していた。
この結果から人では500mgまでは安全に経口摂取できることが分かった。
NMNは人の加齢に伴う多くの疾患の予防を目的として開発されてきた。その背景には、NMNを経口摂取することで、NAD量を増加させ、細胞活性を高めることが期待できるとして研究が続けられてきた。
また、NADは長寿因子である「サーチュイン」という物質を活性化させることで抗老化因子として働くことが多くの研究で指摘されている。
今後の加齢に伴う疾病や治療の研究の進展が期待される
今回の臨床研究結果は加齢関連疾患の治療や予防として、NMNが利用されることに大きな期待を寄せることが可能であることが明らかになった点で評価されるべきものです。
今後は健常者を対象にしたNMNの長期間投与による臨床研究も予定されていて、この研究結果次第で抗老化に関する分野の発展が大きく進展することが期待されます。
引用→大学ジャーナル
(コメント)
今回の研究では日本人を被験者に100mgから500mgを試験的に与え、身体の様々な健康指標を測定し異常が見られなかったこと明らかにしたものであり、これまでNMNサプリメントの安全性に疑念を抱いていた人には朗報と言えます。
なかなか新しいものには手を出しにくい側面と言うのは誰にでもあると思いますが、今回の結果は抗老化と言う点で多くの人に希望をもたらすものと思います。